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アルカディア号製作記(髑髏の旗の下に)

作成:2004年02月14日
更新:2004年02月14日
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艦橋下部 

 

 艦橋下部の側面にスリットを接着する前に、念入りにヤスリがけしたのにはわけがある。この後もスリット部分はヤスリがけしなければならないのだが、スリットになるプラ板の一枚一枚がしっかり接着できていないと、この後のヤスリがけに耐えられないからだ。

 そこで、接着剤が乾ききらないうちに、スリットの一枚一枚がしっかり艦橋下部の側面に接着できているかどうか確かめ、甘いと思ったら、流し込み接着をちょっと多めに塗って、力づくで押さえつけるように接着させておいた。

 こうして接着剤が固まったら、スリットの外側に0.3mm厚のプラ板をあてがい、この状態で艦橋基部の形に合うようスリットの側面をヤスリがけしていく。ここでも、艦橋基部の形と、艦橋下部の側面の傾斜に気を付けながら、何度も確かめての作業だ。

 いい感じになったところで、スリットの外側に0.3mm厚のプラ板を、だいたいの形に切り出してから貼り付ける。貼り付けたら、外側のプラ板の余分なところをカッターナイフで切り落として、ヤスリで艦橋下部の芯とスリットの合わせ目がなくなるまでヤスリがけ。

 

 前面も途中で折れ曲がる傾斜に苦労しながら、ここも、合わせ目や段差がなくなるまでヤスリがけだ。途中で何度もかえりやスリットの中に詰まった削りカスを取る。スリットやフィンのヤスリがけは、こうした、かえりや削りカスを取るのも手間だで面倒なもの。

 まずは全体的にブラシでさっさっと削りカスを払う。それから、ブラシの毛先を短めに束ねるようにして持って、角のところを重点的に強めに擦る。スリットの奥はかき出す。これで、たいていのかえりは取れる。それでも取れないかえりはカッターナイフの背で軽く撫でるようにして取る。

 スリットの奥など入り組んだところは、金具を薄く削った手製の工具を、奥まで差し込んでカリカリと隅から隅まで擦って徹底的に取っていく。削りカスはともかく、かえりが残っていると元々の形が分からなくなることもある。ごくわずかなかえりが大きく影響する。

 だから、どこまで削れたか、寸法を確かめるときも、しっかりかえりを取ってから。仕上げの段階では、ひとヤスリかけたら削りカスとかえりを取ることもある。こうして、ひととおりヤスリがけが終わって削りかすやかえりを取ると、前面の両脇のスリットもなかなかいい感じ。まずますだ。

 しかし後面は手付かずのまま。今度は、後面の上の部分にもスリットを貼り付け、さらにもう1枚、スリットを覆うように0.3mm厚のプラ板を貼り付ける。ここも、同じように合わせ目と段差がなくなるまでヤスリをかける。後は、スリット部分を丸く滑らかな段差に仕上げる。

 

 ここまでで、艦橋下部の基本的な形ができたといったところ。とりあえず細部はおいて、他のパーツに取り掛かろうかと思ったが、ここまで出来たら、一気に細部の造りこみまでやってしまおう。どんどん先に進みたいという思いもあるが、細部が心残りでは先に進めない。

 ということで、このまま続けて艦橋下部の前面に手をつける。ここは、スリット部分に隙間や段差がないようにヤスリで面一にしているが、スリットの間の部分は、少しだけ真ん中が膨らんだかまぼこ状にした方がいいように思う。段差がないように、ちょっと前に出すためだ、

 これは、真横から見たときに、スリット部分がやや引っ込ん見えるから。それに、松本メカすべてにいえることだが、メカとはいえうまく曲線や曲面を使って、無機質な感じを減らして、どこか生物を思わせるところがある。丸っこくならない程度に取り入れたいところだ。

 そこで、真ん中部分の幅に合わせて0.3mm厚のプラ板を切り出す。前面の傾斜は途中で折れ曲がっているので2枚に分ける。これに、まずは、細かいスジボリを入れる。スジボリは下側部分の上部に並んだ窓のようなものと、上側の4隅にあるハッチのようなもの。

 

 ある程度スジボリが深くなったところで、真ん中を残して両側を薄くヤスリで削って、少しだけかまぼこ状にする。で、かまぼこ型になったところで、もう一度スジボリを彫り直しておく。さすがに小さいスジボリだから、罫書き針をチョコチョコとしか動かすだけで彫りにくい。

 ところで、スジボリのときも周りが盛り上がるようにバリができるが、これもかえりと同じようにしっかり取らないと、バリでスジボリが埋まってしまったり、塗装したときに浮き上がって仕上げが悪くなったりと、後々面倒なことになる。とにかく厄介なものだ。

 ちなみに、スジボリだけでなく、カッターナイフで切ったときも、切った部分の周りが盛り上がるが、こういう加工の際にできる余分なものをバリと呼んでいる。プラモデルのパーティングラインと呼んでいるものも、鋳型の合わせ目に出きる余分なものなので鋳バリ(鋳張り)という。

 それと、ヤスリで削ったりしたときのかえりもバリの一種で、バリの中でも小さいものをかえりと言うようだ。とくに金属加工では、加工面の精度や品質だけでなく、製品としての品質から性能や耐久性まで影響が出るということで、細かいことだかかなり研究されている分野でもある。

 
 

 まあ、模型作りではそこまで深く考えることもない。性能や耐久性まで考える必要がないからだ。仕上げのときに残らなければいいという程度。それに、接着面に残るバリは接着剤で解けるし、隙間を埋めるのに利用する手もあったりするから、悪いことばかりでもない。

 話がそれたが、こうして、かまぼこ型でスジボリを入れたプラ板を貼り付けたら、いちおう艦橋下部の前面は出来上がり。ちょっとスジボリが大きいとは思うが、これ以上小さくは出来そうになし、だからといって省略すると寂しくなる。オーバースケールはいつものことだ。

 前面が出来たら、次は後面。スリットの入った上部の両脇に水平なスリットを入れる。ここは、単純に薄刃ノコで等間隔に切り込みを入れたあと、カッターナイフの背を使ってすべての溝の形を整えると同時に、隅を直角にしておく。

 細かいことだが、というか小さいだけに、例えば四角い形も角が甘いと丸く見えてしまう。直角よりも少し鋭角にしないと四角には見えない。この加減が難しいところだ。さらに、ノコで切った溝の奥はかなり荒れているので、これもカッターナイフでさらうようにして隅まできれいにしておく。

 やはり、形だけの積層プラ板も、細部まで出来てくると、ぐっとパーツらしくなる。しかし、これだけだと物足りない。前面の中間にある特徴的なデッキや、後面にある小さなデッキと丸いハッチのようなパーツなど、まだまだ付属のパーツがある。ここまで来たら一気に片付けるしかない。

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(C)Alester,2004/02/14